2011年04月13日

癌末期患者さんの、入院時と在宅時の医療費比較

当院では、癌末期患者さんの在宅医療(看取りを含む)を積極的に行っています。

在宅医療は費用がかかると誤解されてある方がおられるようですので、今回はそのことについてのご説明です。別紙のファイルを参照されてください。これを見ていただくと分かると思いますが、先ず医療費そのものは圧倒的に在宅の方が安上がりです。また患者さんの自己負担についても、通常は在宅の方が安いということがお分かりと思います。
但し、保険による入院時の給付金などを入れると、総じては入院時の方が自己負担額が安くなるということも有り得ます。

癌末期患者の入院と在宅の医療費比較(PDFファイル 約27KB)
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2011年02月01日

佐賀のホスピスを進める会講演会「鳥栖大会」

第7回佐賀のホスピスを進める会・鳥栖大会ちらし.jpg佐賀のホスピスを進める会講演会「鳥栖大会」のご案内です。
・期日:H23年2月13日、13:10〜16:30
・会場:鳥栖市中央公民館ホール
・参加料:無料

一般の方も自由に参加できますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。
私も少しお話をさせて頂きます。
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2010年12月08日

久しぶりの投稿です。

久しぶりの投稿です。
昨日、南筑後保健所で在宅緩和ケアのお話を致しました。
実際に在宅で看取りをさせて頂いた患者さんのことをお話しました。参加者が多く、皆様大変熱心に聴いて頂きました。いつものことではありますが、このようなお話をしようとすると、当時の患者さんの姿がありありと蘇ってきて、話している私自身が胸が一杯になり言葉に詰まってしまいます。昨日も、何ヶ所かそのようなところがあり、そのまま読んでしまうことが困難となり、結局は少し飛ばしてしまいました。本当であれば、その部分をお話すればもう少し多くのことをお伝えできたと思いますが。このような自分が情けなくなります。でも自分の性格は変えられませんのでどうしようもありません。
他の同様の講演会で、すんなりとお話をされてある先生方を見ると羨ましくなります。
次回は、誰かに読むのを手伝ってもらおうと思っています。
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2010年07月29日

熱中症予防に何を飲んでいますか?

連日、熱中症による救急搬送や、中には死亡のニュースが多く見られ
るようになってきています。35度以上の猛暑日が当たり前のようにな
っている毎日です。昔とはかなり状況が違います。福岡県発行の「暑さ指数」の報告を見ますと、10時から17時頃までは「厳重警戒」、特に12時付近は「運動は原則禁止」という最も警戒すべき状況になっていることが多いようです。このような昼間の時間帯に、多量の発汗を伴う作業などを行うことは大変危険です。熱中症は脱水が大きな誘因となって起きるものですが、重度になると生命に関わるとても怖い疾病です。特に高齢者や乳幼児の方は、脱水に対する影響が大きいので注意が必要です。
熱中症の予防としては、水分補給が大変重要です。皆さんに、「何を
飲まれますか?」と尋ねてみますと、多くの方が「お茶(緑茶)を飲んでいる。」と答えられます。残念ながら、お茶(緑茶)では熱中症予防の水分補給にはなりません。お茶には脱水予防のために必要な塩分が入っていない上に、カフェインの利尿作用により、後で体の水分が抜け出てしまいます。最もお勧めなのはスポーツ飲料です。スポーツ飲料は、脱水予防に必要な塩分0.1〜0.2%が始めから含まれています。
しかしどうしてもお茶が飲みたいという方は、カフェインが含まれな
い「麦茶」がお勧めです。但し麦茶だけでは塩分が不足しますので、
麦茶1リットルに対して塩分1〜2グラム(梅干半分〜1個、たくあん3〜6個 でも良いです)、を摂るようにしましょう。
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2010年07月06日

マイコプラズマ感染が増えています!

現在、この地域には咳がなかなか止まらない感染症がいくつか流行しています。「マイコプラズマ」もそのひとつです。本来は学童に多い疾患ですが、最近当院では 幼児から成人まで幅広い年齢層で感染が見られています。家庭内感染や学校、職場での感染拡大も見られます。
マイコプラズマというのは病原体のひとつで、一般細菌とウイルスの中間くらいの大きさと性質を持っています。マイコプラズマ感染を起こすと、咳や発熱など、通常の風邪と同様の症状が現れますが、一般の風邪などで使用することが多いセフェム系やペニシリン系の抗生剤が効きません。診断が遅れ、適正な治療が行われないと、合併症としての肺炎を生じることもありますので注意が必要です。マイコプラズマは4年毎のオリンピックの年に流行すると言われていましたが、最近は右図のように毎年感染が確認されています。今年も徐々に感染が増えてきています。

症状:発熱、咳、咽頭痛、頭痛、倦怠感などがあり、咳が徐々に強まっていくというのが典型的な症状です。しかしあまり熱が出ないこともあり、初期には通常の上気道炎(風邪)と区別が付きません。上気道炎程度で治まる方もいますが、喘息持ちの方は喘息発作が起きたり、重症化して気管支炎や肺炎をきたしたり、また中耳炎、副鼻腔炎、髄膜炎の合併や発疹が出現することもあります。

診断:症状や診察所見だけでは診断が困難で、通常の血液の炎症反応検査でも、判断は出来ません。当院ではマイコプラズマ感染を疑ったら、血液検査で「マイコプラズマ抗体」という検査をします。発症して5日目くらいから陽性となります。肺炎の合併があるかどうかは、胸部エックス線検査で確認します。

マイコプズマ感染を疑う場合:@家庭内にマイコプラズマ感染症の人がいる。A学校や保育園や職場で流行している。B咳が長く続く。C喘息の治療をしても喘息発作が治まらない。D一般の風邪薬(セフェム系やペニシリン系抗生剤を含む)を内服しても発熱や咳が治まらない。

治療:マクロライド系の抗生剤(エリスロマイシン、クラリス、ジスロマック等)の内服で、通常は速やかに改善していきます。内服薬だけで治まり難い場合は、ミノマイシンやダラシンの点滴治療を行うこともあります。かなり重症でない限りは外来で治療できます。

咳が止まらないときには、マイコプラズマ感染症の他に、百日咳(現在、当地区で流行中)、クラミジア感染症、咳喘息、喘息、慢性閉塞性肺疾患、結核なども鑑別する必要があります。
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2010年04月21日

おかげさまで開院して満20年を迎えます!

やなぎ医院は、この5月で満20年を迎えます。
開院以来、地域の皆様の生活の場に最も近いところで行うプライマリーケア(一次医療)を担う立場で、これまで医療の提供を行ってまいりました。具体的には、通常の外来診療の他に、往診や在宅医療、福祉施設・介護施設の医療、予防接種、健康診断、学校医や保育園の園医としての保健指導などを行っています。
患者様や住民の皆様にとってより良い医療環境を整備するためには、一次医療機関、二次医療機関、三次医療機関が充分に連携をとり、必要充分な医療、つまり不足が無く、また重複の無い(無駄の無い)医療を提供することが必要です。我々一次医療機関は、患者様が最初にかかられる医療機関として、いろんなご相談に対応できる機能が求められていると思います。その中でも当院では、重症疾患を選別するスクリーニング機能と、在宅医療の充実に力を入れてきました。
お陰さまでこれまで20年の間、多くの患者様との様々な出会いを経験し、医療機関として成長の機会を与えて頂きました。これまで大過無くやってこれたのも、皆様のご支援の賜物と厚く感謝致しております。これからも皆様のご期待に沿えるような医療の提供を目指し、スタッフ一同努力していく所存ですのでどうぞ宜しくお願い申上げます。
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2009年12月26日

電子カルテを変更しました。

12月から電子カルテを変更しました。
前の電子カルテは、約8年間使ってきましたが、自分でも色んな改造を重ね、それなりに使い勝手も良かったのですが、レセプト機能(診療報酬請求に関わる部分)が不十分ということを前々から感じておりました。その点、新しい電子カルテはレセプト機能が大変しっかりしており、またカルテ部分の機能も充実しており、改めての改造も必要無い状態です。
約1ヶ月使ってきましたが、当初は慣れるまでに多少の戸惑いもありましたが、現在では以前の電子カルテよりも速く、効率良く入力できるようになっています。システムを変えることで、今後の医療の内容の向上も期待できると実感しながら、満足して毎日の診療を行っています。
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2009年09月10日

ブタインフルエンザの毒性アップ?

最近、現在流行中のブタインフルエンザが、季節性インフルエンザに比較して、やや毒性が高いという報告が出始めています。ロンドン王立大学の研究チームから以下のような報告があります。
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ブタインフルウイルスは、季節性インフルウイルスが感染出来ない肺の奥の細胞に感染することを見いだし、Nature Biotechnology に発表した。この事実が、ブタインフルで季節性インフルよりも重症型肺炎が起きる理由と考えられる。季節性インフルウイルスは、鼻、喉、上気道の細胞表面に存在するリセプターに付着して、細胞内へ侵入する。ブタインフルウイルスの場合は、さらに肺の奥の細胞のリセプターへも付着する。このことが重症肺炎を引き起こす原因となる。肺の奥の細胞への付着程度はまだ弱いが、それが変異により、強固に付着できるようになると、現在のブタインフルエンザウイルスの病原性は高まると、研究者達は警告している。
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今後の動向を見なければ明らかなことは分かりませんが、ワクチン接種を済ませるまでは、充分な感染予防策が必要と思われます。
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2009年06月28日

今回の新型インフルエンザ雑感

今回のメキシコ発の豚インフルエンザについては、当初よりその対応に戸惑いを持ち続けています。最初から弱毒性であることが分かっていたにも関わらず、強毒性化する可能性が否定出来ないという理由で、これまで検疫や隔離による封じ込め対策が行われてきました。一方では、患者数の増大により対応不能となった神戸市等では、かなり早期より蔓延期としての対応(季節型インフルエンザの対応とほぼ同じ)が事後承認の形で行われています。また現在患者数が増えつづけているオーストラリアでも既に季節型インフルエンザと同様の対応に切り替えられています。そのような中で、現時点でもいまだに検疫や隔離対策等をさせようとする行政の方針に大変疑問を感じます。先日、当地区の自治体からの広報で、もし地区の学校の生徒に新型インフルエンザ患者が確認されたら、その学校を休校にするという内容がありました。そこまでする必要があるとはとても思えません。もちろん秋からの第2波の時点で、強毒化などにより状況が大きく変わってくる可能性はありますが、現時点での過剰な対応は不要ではないかと個人的には思います。
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2009年04月29日

ご存知ですか?「百日咳」が流行していますよ!

現在、この地域に「百日咳」が流行しています。当院だけでもこの1ヶ月で約20名の患者さんが確認されました。年齢は、6歳〜72歳(平均:31.1歳)で、決して子供の病気ではなく、大人にも多いのが今の特徴です。今後さらに流行が進む可能性がありますので充分ご注意ください。

百日咳は、百日咳菌が飛沫感染してかか罹る病気です。潜伏期間は1〜2週間で、発症しても発熱なども無く、鼻水、くしゃみ、軽い咳程度で、あまり重症感はありません。しかしこの軽い咳がくせ者で、最初は軽い咳だったのが、徐々に激しい咳になってきます。あまりにも激しく咳込むために嘔吐してしまったり、咳が止まらず呼吸が出来なくなり、いきなり息を吸い込むために、ヒューと音がするのが特徴です。発症当初は普通の風邪と区別が付きませんが、1週間過ぎた頃から激しい咳になり、夜にひどくなるのも特徴のひとつです。放っておくと、百日咳という名のとおり3ヶ月くらい咳が続いてしまいます。感染力も強いので放置せずに必ず治療しましょう。

診断:特徴的な咳が出れば診断しやすいのですが、発症初期や学童以上の大人では典型的な咳が出ないことがありますので、診断が難しくなります。周囲で流行している時期には(今が、正にその時期です!)やや長引く咳の場合は、百日咳を疑うべきです。血液の抗体検査を行えば、約5日で診断が付きます。

治療:百日咳菌に効果がある抗生剤を10〜14日使用します。この治療により、約5日くらいで鼻や喉の菌はいなくなります。

注意:生後半年以内の赤ちゃんがかかると、咳のために呼吸困難となり、チアノーゼを起こし、脳症で命に関わることもあります。母親からの移行抗体が十分に働かないために、2ヶ月未満の赤ちゃんにも感染します!三混ワクチンには百日咳も含まれていますので、対象年齢(生後3ヶ月以後)になったら出来るだけ早く接種しましょう!また咳の出る方は、百日咳に限らず、出来るだけ赤ちゃんには近づかないようにして下さい!
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2009年03月05日

鶯、到来!

早朝、窓からの光を感じながら、そろそろ起きようかとまどろんでいるときに、庭の方から心地良い鳥の鳴き声が聞こえてきました。
「ホーホケキョ!」「ホーホケキョ!」と、その凛とした声は、正しく鶯!今年最初の鶯です!昨年は、3/19でしたので、2週間も早い到来です。
しばらく庭に佇んでいました。何故か、この鳴き声を聞くと懐かしく幸せな気分になれます。今年も、山から下りてきて、忘れずにこの地に帰って来てくれたことを嬉しく思います。
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2009年01月29日

今年のインフルエンザには厳重な注意を!

1月になって急にインフルエンザの患者さんが増えてきました。現在流行しているのは、当院では8〜9割がA型で、残りがB型です。一般にA型の方が重症で、B型の方がやや症状が軽いことが多いのですが、高熱、悪寒、全身痛、倦怠感、咳などは共通する症状で、どのインフルエンザも実際に罹るとかなりきつい状況となります。

今年は特にインフルエンザに注意が必要です!その理由が3つあります。
1つ目の理由は、今年はワクチンがあまり効いていません。インフルエンザワクチンは流行するであろうウイルスを予測して作るのですが、今年は予測が若干外れていたようです。即ち今年は予防接種をしていても感染の可能性がありますので充分ご注意下さい。

2つ目の理由は、タミフル耐性のAソ連型インフルエンザウイルス(H1N1型)が流行しているということです。抗インフルエンザ剤であるタミフルという薬が効きにくいので、医療機関ではタミフルの代わりにリレンザというお薬を使うことが多くなっています。しかしリレンザは粉を吸入するタイプのお薬ですので、吸入が上手に出来ない患者さんには使用が困難です。そのためにインフルエンザの診断が付いても、うまく治療が出来ないことがあります。

3つ目の理由は、実はこれが最も重要なのですが、現在欧州で流行中の「殺人ウイルス」として大変恐れられているブリスベン株のA香港型(H3N2型)が日本でも流行を始めたということです。最近、東京町田市の病院でインフルエンザ院内集団感染で3人の方が亡くなられましたが、これもこのブリスベン株の可能性が高くなっています。このウイルスは通常のA香港型に比べて肺炎合併の頻度が高く、特に高齢者の方には大変危険なインフルエンザウイルスと言われています。

このように、今年度はインフルエンザ感染が大変危険な状況になっています。人ごみに行かない、マスク着用、うがい・手洗いの励行などの感染予防をしっかりと行い、それでもインフルエンザを疑わせる症状(高熱、悪寒、全身痛、倦怠感、咳が現れたら、出来るだけ早く医療機関で検査を受けるようにして下さい。
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2009年01月17日

ノロウイルス感染症対策:やなぎ医院

今年もノロウイルスの流行の報道が増えてきました。当院でも今年最初のノロウイルス感染の患者さんを確認しました。ノロウイルスの検査は、保険がきかないので通常は医療機関でもあまり検査は行いません。しかし施設での集団発生や院内感染が疑われれば、感染予防対策が大変重要ですので、検査が必須となります。

今から約2年前に、私は嘱託医をしている身障者施設で、ノロウイルスの大流行を経験しました。80人の入所者のうち約60名が感染するという惨憺たる状況でした。大流行の原因としては、最初の患者さんの吐物の処理のミスによるところが大変大きかったと思われます。
点滴による補液などの対症療法で何とか凌ぎ、幸い全員回復しましたが、ひとつ間違えば体力の無い障害者の方の場合には生命に関わることも有り得ます。
そのときの痛い経験を基に、その後は徹底して予防対策を行っていますのでその内容を以下にお示しします。もし参考になるような点があれば自由に利用して頂いて結構ですが、その際には自己責任でお願いします。
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ノロウイルス感染症対策
2009/1/20 やなぎ医院   

【特徴】もともと「牡蠣による食中毒」の原因ウイルス。以前は小型球形ウイルスと呼ばれていた。感染力が非常に強く、2次感染(人から人への感染)を起こしやすい。アルコールに抵抗性あり(消毒用エタノールは無効)。次亜塩素酸ナトリウム(通常は200ppmでOK、ウイルスが大量に存在する可能性があれば1000ppm)、または85℃1分以上の加熱が有効。
※次亜塩素酸ナトリウムの詳細については後述。

【症状】潜伏期間(感染から発症までの時間)は24〜48時間で、主症状は、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛であり、発熱は軽度。通常これらの症状が1〜3日続いた後、治癒し、後遺症も無い(但し抵抗力の無い高齢者では重症化することあり)。症状が無くなっても1週間程度(長いときには1ヶ月程度)ウイルスの排出が続く。また感染しても発症しない(キャリア、不顕性感染)場合や、軽い風邪症状のような場合もある。

【治療】現在このウイルスに効果のある抗ウイルス剤は無い。このため通常、脱水症状がひどい場合に輸液等の対症療法が行われる。

【診断】臨床症状だけでノロウイルスの感染の診断は出来ない。通常は患者の糞便や吐物を用いて、電子顕微鏡や、RT−PCR法などの遺伝子を検出する方法(医療保険適応外)でウイルスの検出を行い診断する。

【感染対策】ノロウイルスが感染・増殖する部位は小腸と考えられる。したがって、嘔吐症状が強いときには、小腸の内容物とともにウイルスが逆流して、吐物とともに排泄される。このため糞便と同様に吐物中にも大量のウイルスが存在し感染源となりうるので、その処理には十分注意する必要がある。

《吐物の処理方法》
◇必要なもの:防水の手袋2組、ペーパータオル数枚、ビニール袋1〜2個、1000ppmの次亜塩素酸ナトリウム(ペットボトルや噴霧器などに作っておく。なるべく当日に作る)
※後述する次亜塩素酸ナトリウムの詳細の中の有害性を
必ず参照のこと。
◇手順:
@患者があお向けの状態で嘔吐していたら、先ずは患者を横向きにする(誤嚥や窒息防止のため)。このとき患者や吐物への接触は最小限に留める。
A患者と接触した手を流水でよく洗い、その後1000ppm次亜塩素酸ナトリウムで手を消毒する。
Bビニール袋の口を広げて入れ易いようにしておく。防水手袋を2枚づつ着用する。
Cペーパータオルで吐物を拭き取る(このとき周囲に広げないように、中央へ向かって拭き取る)。吐物を拭き取ったペーパータオルをビニール袋に入れる。必要であれば数回行う(このとき周囲へ防水手袋が接触しないように注意する)。
D1枚目の防水手袋を外してビニール袋内へ入れる(このときも周囲へ接触しないように注意する)。
E吐物のあった場所にペーパータオルをかけ、その上に1000ppm次亜塩素酸ナトリウムをたっぷりかけて10分間放置する。
Fそのペーパータオルをビニール袋内へ入れる(このときも周囲に接触しないように注意する)。
Gビニール袋内へ1000ppm次亜塩素酸ナトリウムをたっぷり入れてビニールの口を閉じる(これでビニール袋内のウイルスを完全に消毒する)。

《次亜塩素酸ナトリウムの詳細》
@入手方法:ホームセンター等で、塩素系の漂白剤(例:ハイターなど)を購入。
A濃度:殆どの製品は、ほぼ次亜塩素酸ナトリウム5%程度。
B希釈方法:5%を50倍に希釈すれば1000ppm。250倍に希釈すれば200ppm。
C安定性:空気、熱、光、金属などに極めて不安定で、徐々に有効塩素を失う。即ち、なるべく使用の直前に希釈し、冷暗所に保管するほうが長持ちする。
D有害性:眼に入ると角膜を傷害し、処置が遅れると失明の恐れあり。ミストの吸入で激しい咳、肺浮腫を生じることあり(噴霧器を使用する場合は、細心の注意を払うこと)。飲み込んだ場合は、食道や胃粘膜を傷害し胃穿孔を生じることあり。長期にわたり皮膚に接触すると、皮膚炎、湿疹を生じることあり。

現在、ノロウイルス感染症は、医療機関、福祉施設、宿泊施設などを中心として急速に広まりつつある。今後は、学校や保育所などでの集団感染が予測され、家庭内感染とあいまってさらなる拡大が予想される。早急に有効性のある対策を講じることが必要。
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2008年10月12日

馬風流(だぶりゅう)

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私の田舎には昔からの面白い風習や行事が数多く残っています。そのひとつがこの「馬風流(だぶりゅう)」という川祭りです。農家中心のこの地区にあっては、昔から川が生活に密接に結びついていたでしょうし、また川の事故が多かったので、いつの頃からかこのような風習が始まったのでしょう。
今年も先日、例年どおり午後の1時に角内(かどうち)の12名のメンバーが今年の世話人のお宅に集まりました。まずはお供え物を作ることから始まります。供え物の材料である、雌竹、雄竹、わら、鮒2尾(かわいそうな生贄です)、里芋、胡椒、茄子、おにぎりなどは予め世話人の方が用意してあります。最初に雌竹を割って竹ひごを作り、これを編んで約15cm径の輪を作ります。その輪の周囲に藁を縦に縛り付けていきます。その円筒形になったものの上下をひもでしばり、さらにその周囲に5列の藁の束のリングをくくりつけます。そして編んだ縄の装飾なども加わり、最終的には縦40〜50cm、直径30〜40cmの結構立派な藁細工の作品に仕上がります。ここまでの作業に約2時間かかります。その間は、角内の皆さんと世間話をしながらのひとときですが、慌しい日常を忘れて、楽しく、懐かしく、心地良い時間でもあります。
この藁細工のお供えの他に、上述のお供えも併せて、立派な姿の大きな雄竹にひもで固定します。その雄竹を皆で川まで運び川縁に突き刺して祭ります。(写真は、2週間後の少し干からびたお供えです)
その後、世話人のお宅では川祭りの儀式が始まります。お謡い3番を謡いながら、杯を皆で酌み交わします。(私も下手な「四海波」を謡いました。)儀式の手順は実に事細かく決められており、古式に則った厳かな雰囲気はまるで江戸時代にタイムスリップした感があります。そしてこの儀式が終わってからは和気藹々とした宴会が始まります。今年は世話人の方に大変おいしい焼酎を準備して頂いたため、つい飲みすぎてしまいました。
かなり昔から(恐らく江戸時代から)続いている風習と思われますが、地元で生まれ育った私にとっては自分の原点を思い起こさせる年中行事のひとつです。
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2008年08月10日

特定検診の判定基準には困っています。

4月から始まった特定検診には、多くの問題点をはらんでいますが、特に判定基準には問題が大きいと感じています。例えば高血圧、糖尿病、高脂血症の3拍子そろった動脈硬化ハイリスクの患者さんでも、腹囲が基準値以下(男性:85cm、女性:90cm)で、BMI:25以下であれば、今回の特定検診ではいわゆる「異常なし」にあたる「情報提供レベル」と判定されてしまいます。医師の立場では、「要医療」として積極的な介入が必要と感じるにも関わらず、本システム上は上記のような判定となり、これに関する変更は出来ません。そもそも腹囲の基準値自体にも大変疑問を感じていますし、今回の検診で厚生労働省がもくろんでいるような最終的な医療費の削減に結びつくとは到底思えません。出来ればこのような不毛な健診が早く改定される(出来れば中止される)ことを願っています。
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2008年06月22日

6/28嶋田病院、緩和ケア病棟竣工記念講演会

6/28(土)午後13:30〜16:50 小郡市文化会館で、嶋田病院、緩和ケア病棟竣工記念講演会が行われます。嶋田病院にはこれまでもこの地区の基幹病院としてしっかりと地域医療を支えて頂いていました。そしてこの度、緩和ケア病棟、ICU、HCU病棟、外来救急部、健診センターなどを新設され、今後さらに大きく地域に貢献して頂けるものと大変期待をしています。
6/28の講演会では、故逸見政孝アナウンサーのご夫人である逸見晴恵さんのご講演、在宅ホスピスの第1人者である二ノ坂保喜先生、倫理学者の波多江伸子先生のミニ講演と、久留米大学病院地域医療連携センター師長、福大筑紫病院地域連携室師長、小郡弥生訪問看護センター所長の方々をパネリストとして交えてのパネルディスカッションを予定しています。不肖私もコーディネーターとして参加させて頂きます。
きっと貴重なお話がたくさん聞けると思います。お時間のとれる方は是非ご参加下さい。入場無料です。
http://www.shimadahp.jp/kinenkouen.html
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2008年05月14日

開院18周年を迎えました!

本日は、やなぎ医院の18年目の開院記念日です。慌しい毎日の連続で、普段はあまり自分を振り返ることがありませんが、これまで大過無く過ごせてこれたのは多くの方々のご協力によるものであることは間違いなく、つくづく大変有り難いことだと実感しています。
今後は、そのような方々へのご恩返しが出来るようなことを努めて行うつもりです。取りあえずは、新型インフルエンザなどの感染症対策としての第2診察室の設置に関わる改修工事を無事に終わらせ、来るべき危機に備えようと思っています。
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2008年03月20日

今年も鶯(ウグイス)がやってきました。

毎年、この時期になると鶯が医院の庭にやってくるのですが、昨日 今年初めての鶯の鳴き声を聞くことが出来ました。「ホーホケキョ」「ケキョケキョケキョ」とかなり上手に?鳴いてくれます。泣き声がいつも同じですので、おそらく毎年同じ鶯が来てくれているのではないかと勝手に想像しています。毎年早春に山からおりてきて、忘れずにこの地に来てくれることをいつも嬉しく思っています。私にとっては正に「春告鳥」であり、ひとときの貴重な癒しのときでもあります。
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2008年03月19日

今年は軽症のインフルエンザにご注意を!

今年は、この地区では3月の今の時期になってインフルエンザの小流行が見られています。例年に比べてかなり遅い流行です。現在流行しているのはAソ連型というインフルエンザで、例年流行するA香港型と違って比較的発熱が軽度で症状もやや軽いのが特徴です。先日、36.7℃のインフルエンザの患者さんもおられました。ただし患者さんによっては高熱で重症化する方もおられます。軽症のインフルエンザの患者さんが、自分がインフルエンザと気付かずに周囲に広めてしまうことに注意が必要です。
症状が軽くても、倦怠感や関節痛などの全身症状がある場合には、早めにインフルエンザの検査を受けられることをお勧めします。
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2008年01月29日

ホームページ開設しました

hp1.jpg

福岡県三井郡大刀洗町にあるやなぎ医院です。
このたび、ホームページ開設しました。

http://www.yanagiclinic.jp

ぜひご覧ください。

この「やなぎ医院だより」も更新していきますので、よろしくお願いします。
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